top of page



肺癌とは
肺がんは、日本において最も死亡数の多いがんの一つです。
しかし近年では、遺伝子解析と分子標的治療の進歩により、治療成績は大きく向上しています。
肺がんは大きく分けて、以下の4つのタイプに分類されます。
-
肺腺癌(はいせんがん)
-
扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)
-
小細胞癌(しょうさいぼうがん)
-
未分化癌(大細胞癌など)
それぞれ性質や治療法が大きく異なるため、正確な診断と個別化治療が極めて重要です。
肺門部と肺野部

肺の解剖(部位の呼び名)

肺癌の種類と部位
非小細胞がん
①肺腺がん(はいせん)は肺野部にできやすい
②扁平上皮がん(へんぺいじょうひ)は肺門にできやすい
③大細胞がん(だいさいぼう)は肺野部に発生し、発見時には肺門部に転移してい る
小細胞がん
④小細胞がん(しょうさいぼう)は肺門部に多い
肺癌のできる場所の特徴

肺腺がん(はいせん)
肺腺がんは、肺がんの中で最も多く、特に以下の特徴があります。
-
非喫煙者・女性にも多い
-
肺の末梢(外側)に発生しやすい
-
比較的ゆっくり進行することが多い
-
遺伝子変異(ドライバー変異)を伴うことが多い
肺腺がんのできやすいところ
.png)
主な遺伝子異常と治療
-
EGFR変異 → EGFR阻害薬(オシメルチニブなど)
-
ALK融合遺伝子 → ALK阻害薬
-
ROS1融合 → ROS1阻害薬
-
BRAF変異 → BRAF阻害薬
-
MET、RET、KRASなど
*分子標的薬の恩恵を最も受けやすいタイプ
肺腺がんは手術しやすい
.png)
肺扁平上皮がん(へんぺいじょうひ)
主に喫煙と強く関連する肺がんです。
-
肺の中心部(気管支付近)に発生
-
血痰や咳などの症状が出やすい
-
増殖は比較的ゆっくり
扁平上皮がんの治療
-
分子標的薬の適応は少ない
-
主に以下が中心
-
手術
-
放射線治療
-
抗がん剤
-
免疫チェックポイント阻害薬
-
※最近はFGFRなど一部の分子標的も研究中
肺扁平上皮がんの好発部位
.png)
肺扁平上皮がんの手術について
-
早期例では肺葉切除が標準術式
-
腫瘍位置により区域切除も選択
-
リンパ節郭清を併せて施行する
-
低侵襲な胸腔鏡手術が主流
-
肺機能評価により適応を判断
-
進行例では手術適応は限定的*
(*限定的は期待できないという意味)
肺扁平上皮がんの術後再発について
-
術後1〜2年以内に再発が多い傾向
-
局所再発とリンパ節転移が主体
-
喫煙継続で再発リスクが上昇
-
定期画像検査で早期発見が重要
肺扁平上皮がんの手術

肺扁平上皮がんの手術後再発

扁平上皮がんの再発予防に樹状細胞ワクチンがオススメ!

肺小細胞がん(しょうさいぼう)
非常に進行が速く、悪性度の高い肺がんです。
-
強い喫煙関連
-
早期から転移しやすい
-
神経内分泌腫瘍の一種
肺小細胞がんの治療
-
手術適応は限定的*
-
抗がん剤+免疫療法が中心
-
初期反応は良いが再発しやすい
-
分子標的薬は現時点では限定的*
(*限定的は期待できないという意味)
肺小細胞がんの好発部位

未分化癌(大細胞癌など)
-
分化の低い(性質がはっきりしない)肺がんの総称です。
-
診断が難しいことがある
-
進行が速い傾向
-
他の型へ再分類されることも多い
大細胞がんの治療
-
基本は非小細胞肺がんとして治療
-
遺伝子検査により分子標的薬適応が見つかることもある
肺大細胞がんの好発部位
.png)
分子標的薬とは
-
分子標的薬とは、
がん細胞の増殖に関わる特定の遺伝子やタンパク質を狙って作用する治療薬です。
-
従来の抗がん剤と比べて
-
正常細胞へのダメージが少ない
-
効果が高いケースがある
-
内服薬が多くQOLが高いという特徴があります。
分子標的薬と癌細胞

EGFR変異(最も代表的)
特徴
-
日本人肺腺癌の約30〜50%
-
非喫煙者・女性に多い
主な薬 -
オシメルチニブ(第一選択)
-
ゲフィチニブ
-
エルロチニブ
-
アファチニブ
* 第3世代(オシメルチニブ)は耐性変異(T790M)にも有効
ALK融合遺伝子
特徴
-
若年・非喫煙者に多い
-
頻度は約3〜5%
主な薬
-
アレクチニブ(第一選択)
-
クリゾチニブ
-
ロルラチニブ
-
セリチニブ
*脳転移にも効果が期待される薬剤あり
ROS1融合遺伝子
特徴
-
非喫煙者に多い
-
頻度は約1〜2%
主な薬
-
クリゾチニブ
-
エヌトレクチニブ
BRAF変異
特徴
-
約1〜2%
-
V600E変異が重要
主な薬
-
ダブラフェニブ+トラメチニブ(併用)
* MAPK経路を同時に抑制
MET異常(exon14スキップなど)
特徴
-
高齢者にやや多い
-
exon14 skipping変異が重要
主な薬
-
テポチニブ
-
カプマチニブ
RET融合遺伝子
特徴
-
約1〜2%
-
非喫煙者に多い
主な薬
-
セルペルカチニブ
-
プラルセチニブ
KRAS変異
特徴
-
欧米で多い(日本ではやや少ない)
-
喫煙関連が多い
主な薬
-
ソトラシブ(G12C変異)
*従来は「治療困難」→近年大きな進歩
その他のドライバー遺伝子
-
HER2変異 → トラスツズマブ系薬剤
-
NTRK融合 → エヌトレクチニブ等
-
FGFR(主に扁平上皮癌で研究中)
分子標的薬の特徴まとめ
-
遺伝子異常がある患者に高い奏効率(60〜80%)
-
内服薬が多くQOLが高い
-
耐性(数年で効かなくなる)問題あり
-
遺伝子検査が必須
臨床で重要なポイント
-
肺がん治療は「組織型」よりも
遺伝子異常で決まる時代 -
まず遺伝子パネル検査
-
適応あれば分子標的薬
-
なければ免疫療法・抗がん剤

当院独自の肺癌治療
肺癌の転移と進行は、主に血行性とリンパ行性の転移です。 直接浸潤、肺内転移の一部に気道行性が あります。
血行性転移:肺内転移、肝転移、脳転移、骨転移等
リンパ行性転移:リンパ節転移、胸膜、腹膜等
血行性転移の予防はLAK
(活性化リンパ球治療)
リンパ行性転移は樹状細胞ワクチン
肺癌の転移と進行

リンパ行性転移の予防には
樹状細胞ワクチン

LAK(活性化リンパ球治療)は、自分のリンパ球を採血して大量に増やして、静脈点滴で体に戻すため、肺に多くの投与したリンパ球が届き、翌日には肝臓、その後は脳や骨にも届きます
リンパ球行性転移の予防には
樹状細胞ワクチン

血行性転移の予防にはLAK
(活性化リンパ球治療)

LAK(活性化リンパ球治療)は、自分のリンパ球を採血して大量に増やして、静脈点滴で体に戻すため、肺に多くの投与したリンパ球が届き、翌日には肝臓、その後は脳や骨にも届きます
bottom of page